プルサーマルに用いるMOX燃料を、一度使ったMOX核燃料を再処理して作る費用の計上を、電力会社10社が2016年度以降中止していたことが2日、分かりました。
MOX再処理には新たな再処理工場の建設が必要で、巨額の費用がかかるためです。これで事実上、MOX再処理の断念となり、経済的に成り立たない核燃サイクルを無理に運用することの無理が明らかになりました。
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MOX燃料の再処理断念 電力10社、核燃サイクル崩壊
東京新聞 2018年9月2日
通常の原発でプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を燃やすプルサーマルを巡り、原発を持つ電力会社10社が、一度使ったMOX燃料を再処理して再び燃料として利用するための費用の計上を、2016年度以降中止していたことが2日、分かった。政府は核燃料サイクル政策の一環としてMOX燃料の再利用方針を掲げていたが、資金面での根拠を失い、事実上、MOX再処理の断念となる。
MOX再処理には新たな再処理工場の建設が必要で、巨額の費用がかかることが断念の理由とみられる。核燃料の再利用は一度のみとなり、核燃料サイクルの意義は大きく崩れることになる。 (共同)