大間原発、運転開始を2年延期
産経新聞 2018年9月4日
電源開発(Jパワー)は4日、青森県大間町に建設中の大間原発について、今年後半としていた安全強化対策工事の開始時期を平成32年後半に約2年延期し、36年度ごろとしていた運転開始目標時期も38年度ごろとすることを町と県などに報告した。原子力規制委員会による新規制基準への適合性審査が長期化しているためで、延期は3回目。
同原発は全炉心でプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使う世界初の「フルMOX」原子炉。20年に建設が始まったが23年の東京電力福島第1原発事故の影響で停滞、規制委の安全審査も地震・津波関係が中心で施設の審査は進んでいないのが実情で「今後も相応の時間がかかる」(同社)と判断した。
延期による地元経済への影響について、浦島彰人副社長は「周辺工事の前倒しや宿泊施設の利用など地道に取り組む」と話した。