福島原発事故で出た汚染廃棄物の焼却試験を巡り、反対する住民が宮城県の大崎地域広域行政事務組合に関連予算の執行差し止めを求める訴訟を11日に起こしましたが、そんな中で同組合は15日、大崎市内など3カ所の施設で試験焼却を始めました。
焼却試験で最も重要なことは、放射性物質の飛散を防止するフィルターの性能を確認することですが、それらが飛散した場合でも敷地周辺などの近距離に着地する筈はないので、「周辺の空間放射線量も常に観測する」ことでは性能は確認できません。
排気菅(筒)から連続サンプリングを行い飛散していないことを確認する必要があります。
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原発事故の汚染廃棄物、試験焼却を開始 宮城・大崎
産経新聞 2018.10.15
東京電力福島第1原発事故で出た汚染廃棄物の処理を巡り、宮城県大崎市の大崎地域広域行政事務組合は15日、市内など3カ所の施設で試験焼却を始めた。反対する住民が組合に関連予算の執行差し止めを求める訴訟を11日に起こしたばかり。
汚染廃棄物は国の基準値である1キログラム当たり8千ベクレル以下の放射性物質を含む牧草や稲わらなどで、大崎市内には約6千トンが一時保管されている。組合は来年3月までに、このうち最大90トンの牧草を試験焼却する方針。施設には飛散防止のフィルターを付け、周辺の空間放射線量も常に観測するとしている。
15日は大崎市古川の施設で、トラックで運ばれてきた牧草入りの袋を防護服姿の作業員がごみ置き場に投入する様子が報道陣に公開された。施設の外では訴訟の原告らが横断幕を掲げ、抗議した。