河北新報が、福島原発の廃炉作業に関する9月の月報を載せました。
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<福島廃炉への道> 除去設備などで水漏れ相次ぐ
河北新報 2018年10月4日
◎2018年9月1日~30日
4日 東京電力は6号機タービン建屋の地下で東日本大震災後に設置した電源ケーブルの一部が通路に垂れ下がった状態だったと発表した。3日に労働安全衛生法違反で富岡労基署から是正勧告を受けていた。
6日 8月20日~9月5日に行った共用プール内の使用済み燃料の配置変更作業で、放射性物質の管理上必要な現場のダスト測定が最終日だけ未実施だったことが判明した。作業の予備日だったことから、東電が委託先に依頼を忘れた。
8日 増設多核種除去設備(ALPS)から処理中の水約10リットルが漏れた。9日にも同じ場所から同量が漏れ、21日と25日には既設ALPSで処理中の水が漏れた。
12日 ストロンチウム処理水貯蔵タンクの周囲にたまった雨水約500リットルが堰(せき)の外に漏れた。雨水を別のタンクに移すホースに5~6センチの割れ目があった。
13日 建屋にたまる汚染水の水位が1号機と2号機の連結部より低くなり、両号機の汚染水が独立した状態になった。3、4号機の汚染水は昨年12月に同様の状態になっていた。東電は廃炉の工程表「中長期ロードマップ」で汚染水対策の中間目標に掲げた「1~4号機の切り離し」を達成したと発表した。
14日 北海道東部沖の太平洋で想定される超巨大地震に伴う津波に備え、1~4号機の東側に約600メートルの防潮堤を増設する検討に入ったと明らかにした。
協力企業の30代男性社員が型枠を解体中、左手の指2本を折る大けがをした。
19日 1号機最上階の周囲にあるX型の鉄骨(Xブレース)の撤去を始めた。使用済み核燃料の取り出しに向けた原子炉建屋最上階のがれき撤去作業で、燃料プールへのがれきの落下を防止する対策工事のスペースを確保するため。遠隔操作の機械で4カ所の鉄骨を12月までに切断する。
27日 11月の予定だった3号機の使用済み核燃料の取り出し開始を年明け以降に延期すると発表した。取り出しに使う燃料取扱機とクレーンに起きた不具合の原因調査を続けている。
28日 汚染水をALPSで処理した後の水88万7000トン(8月時点)のうち約8割の75万トンで、トリチウム以外の放射性物質が排水の基準値を超えていると明らかにした。超過割合は最大で基準の約2万倍。