泊原発で訓練、台風も想定 住民ら1万人参加、北海道
産経新聞 2018年10月22日
北海道は22日、北海道電力泊原発(泊村)の重大事故と台風の複合災害を想定した原子力防災訓練を実施した。30キロ圏にある13町村と共催で、住民ら約1万人が参加。9月の地震で道内が全域停電になったことを踏まえ、放射線監視装置(モニタリングポスト)の電源を確保する訓練も盛り込んだ。
台風が上陸する中、運転中の3号機が炉心損傷に陥り、放射性物質が放出されたとのシナリオ。台風も初めて想定に加えた。
ニセコ町の旅館「ニセコアンヌプリ温泉湯心亭」では、大雨や暴風の警報が解除されたと想定し、中国人ら観光客約20人を従業員がバスに誘導。「避難するので荷物を持って集合してください」との館内放送を英中韓の3カ国語で流した。マネジャーの小成由行さん(41)は「外国語での案内には不安がある」と話した。
泊原発は1~3号機の全3基が停止中。原子力規制委員会の審査が長期化しており、再稼働のめどは立っていない。.