2018年10月6日土曜日

原子力規制委員長、福島原発を視察 処理水の再処理は不要と

 原子力規制委の更田豊志委員長が5日、福島第1原発を視察しました。委員長としての視察は、昨年9月の就任以来2回目です
 
 視察後、福島原発の汚染水を浄化した後も残る基準値超えの処理水の再浄化について、「規制当局として要求しなくてはいけないものとは思っていない」との認識を示しました。
 これは、規制委は(国と共に〉、処理水を希釈して海洋放出すればよいと考えているからです。
 東電は現在のタンク置場はあと2年で満杯になることを盛んに強調していますが、現在の敷地にこだわる必要は何もないので、タンクを置くための空き地はいくらでもあります。
 
 また更田氏は、別の時には、「処理水の長期保管は問題の先延ばしに過ぎず、仮に50年後に放出することにしてもその時にまた風評被害が起きる」という言い方をしています。長期保管は半減期の10倍=123年間保管すれば放射線のレベルは1024分の1に減少するという大きなメリットがあるからです。それを50年(半減期に4065倍)後に放出したのでは、元のレベルの167分の1にしかなりません。
 もっとキチンと考えて欲しいものです。  (トリチウムの半減期は123年)
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「廃炉への強い意識を」 原子力規制委員長、福島第1原発を視察
時事通信 2018年10月5日
 原子力規制委員会の更田豊志委員長が5日、事故のあった東京電力福島第1原発を視察した。終了後、記者団に対し「事故直後と比べると、ずいぶん環境が良くなった。(東電は)廃炉への強い意識をもってもらいたい」と述べた。委員長としての視察は、昨年9月の就任以来2回目。
 視察では、設備の不具合が続き、使用済み燃料プール内の燃料搬出が延期になった3号機の原子炉建屋の状況などを確認。2号機最上階の開口部から建屋内部の様子も見た。視察時間は、約100分にわたった。
 更田委員長は、福島第1原発の汚染水を浄化した後も残る基準値超えの処理水の再浄化について、「規制当局として要求しなくてはいけないものとは思っていない」との認識を示した。
 
 
福島第1原発  汚染処理水「再浄化必要ない」 規制委員長
毎日新聞 2018年10月5日
 原子力規制委員会の更田豊志委員長は5日、廃炉作業が進められる東京電力福島第1原発を現地視察し、報道陣の取材に応じた。汚染水浄化後の処理水にもトリチウムなど複数の放射性物質が海洋放出の法令基準値を上回って残留している問題に関し、放出前の再浄化は必ずしも必要ではないとの認識を示した。 
 
 再浄化は東電が処分前に実施する方針を表  (有料記事のため以下は非公表)