19年前の9月30日に東海村の核燃料加工施設「JCO」で起きた臨界事故を風化させない「9・30集会」が、29日、160人が集まって開かれ、再稼働へと突き進む日本原子力発電の東海第二原発の運転延長を認めないとする集会アピールを採択しました。
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東海第二再稼働にNO! JCO事故19年で集会 茨城
東京新聞 2018年9月30日
一九九九年九月三十日に東海村の核燃料加工施設「JCO(ジェー・シー・オー)」で起きた臨界事故を風化させない「9・30集会」が二十九日、村産業・情報プラザで開かれ、再稼働へと突き進む日本原子力発電の東海第二原発の運転延長を認めないとする集会アピールを採択した。
集会では、東芝の原子炉格納容器設計担当だった後藤政志さんが登壇、原発の構造と検査の在り方や問題点を語った。東海第二原発については、現状では原発事故の際に放射性物質の外部への流失を防げないとして、「安全のためには原発をやめるしかない」と力を込めた。
東京電力福島第一原発事故で避難を余儀なくされた福島県浪江町の馬場績(いさお)町議も講演。一部地域の避難指示解除後、町に戻ると田畑は森のようになり、家の中が動物に荒らされていた状況を振り返り、東電の損害賠償については「加害者がものさしを作っている」と問題点を指摘した。
事故の翌年から毎年開催し、十九回目の今年は約百六十人が参加した。終了後、実行委員会の委員長を務める茨城大の田村武夫名誉教授は「(再稼働の際に同意を必要とする協定を結ぶ)周辺六市村の首長と対話を重ね、再稼働の反対を求めていく」と話した。 (水谷エリナ)