「官僚の卵」被災地視察 福島県がツアー
毎日新聞2017年12月11日
福島県は8日までの3日間、「キャリア官僚の卵」である国家公務員総合職の内定者を対象に、福島第1原発事故の被災地の現状を伝えるツアーを初めて実施した。就職後も福島に関心を寄せてもらい、事故が霞が関で風化するのを防ぐのが狙いだ。文部科学省や経済産業省など11省庁の内定者32人が廃炉の現場や周辺自治体を訪れ、職員や住民と地域の復興への課題について意見交換した。【尾崎修二】
「第1原発敷地内での作業服がイメージしていたより軽装だった」「周辺地域は除染や復興がもっと遅れていると思っていた」--。東京都出身で厚生労働省に就職する慶大4年、辰巳奈緒さん(21)は振り返った。辰巳さんのように、震災後初めて福島を訪れた参加者も多かった。