2017年12月5日火曜日

日本の脅威を増しているのは各地の原発

 中東イエメンの反政府武装組織3日、アラブ首長国連邦で建設中の原発に向けて「ミサイルを発射し、命中させた」と発表し、それに対して同国の国営通信は「我が国にミサイルを発射したとの主張は偽りだ」と否定しました
 真偽は定かではなく、仮に攻撃があってもまだ工事中のことなので核汚染の被害はなかったと思いますが、原発が戦争時、紛争時に格好の攻撃対象になるということが、現実の問題になってきたのは間違いありません。

「日々雑感」氏は、政府が北朝鮮の対日脅威が現実のものだと認識しているのなら、なぜ全国各地の原発を直ちに停止して、核燃料を抜き取って安全な土地の地下深くへ移さないのだろうか、日本各地に林立する原発にミサイル攻撃を掛けられれば大惨事を引き起こすだろうに、と述べました。
 
 その対応こそが、意味不明の対ミサイル攻撃避難訓練などよりもよほど必要なことです。
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現実に日本の脅威を増しているのは
原発再稼働を推進する電力各社と安倍自公政権だ。
日々雑感 2017年12月4日
 中東イエメンの反政府武装組織フーシは3日、アラブ首長国連邦(UAE)西部で建設中のバラカ原子力発電所に向けて「ミサイルを発射し、命中させた」と発表した。AP通信などが報じた。一方、UAEの国営通信は「フーシが我が国にミサイルを発射したとの主張は偽りだ」とする同国危機管理当局の声明を伝えた。
 バラカ原子力発電所はアブダビ首長国のサウジアラビア国境近くにあり、韓国企業が建設を請け負った。原子炉4基を備え、一部は来年中にも営業運転を始める予定。

 フーシは2014年9月以降、イエメンの首都サヌアを含む同国北部を掌握。UAEはサウジアラビアなどとともに15年3月、イランの支援を受けるフーシを排除するとして、イエメンへの軍事介入を開始した。

 だが、フーシは反撃を強めている。今年11月には、サウジの首都リヤドの国際空港に向けて弾道ミサイルを発射。サウジ軍は、ミサイルを迎撃したと発表した。フーシはさらに「次はドバイを標的にする」などとして、軍事介入する連合軍への威嚇を強めていた
(以上「朝日新聞」より引用)

 衝撃的なニュースだ、反政府武装組織フーシは3日、アラブ首長国連邦(UAE)西部で建設中のバラカ原子力発電所に向けて「ミサイルを発射し、命中させた」と発表したという。建設中だから放射能被害はなかっただろうが、日本の日本海側に林立する原発に北朝鮮が通常弾頭のミサイルで飽和攻撃を掛ければ大惨事を引き起こすだろう。
 安倍自公政権は「北朝鮮の脅威は増している」との認識なら、なぜ原発から使用済み燃料を含めて放射性物質を抜き取って、安全な場所へ移送しないのだろうか。もちろん呑気に再稼働などしている場合ではないはずだ。

 日本のマスメディア各社も完成段階に差迫った訳でもなく、しかも日本への核攻撃と無縁のICBM開発で日本の危機を煽っているのはなぜだろうか。北朝鮮のICBM開発が完成すると米国のみならずロシアはもとより欧州各国までも攻撃の射程に収まる。むしろ戦勝国クラブたる国連の問題だ。

 そして角界の騒動を連日大きく報じているのも一体いかなる料簡からだろうか。モンゴルの力士を大勢入れればモンゴル人の常識が角界に影響を与えることくらい解っていたはずだ。モンゴル人は基本的に狩猟民族だ。狩りをする人たちは獣の息の根を止めるまで執拗に攻撃する文化だ。その根本的な文化の相違まで踏み込んで、理事たちや親方たちはモンゴル人の弟子たちを指導してきたのだろうか。

 根本的なところを問題にしないで、皮相な事象を捉えて大騒ぎする傾向が日本のマスメディアにはある。それは戦前・戦中の軍部から「検閲」されて本質的な報道よりも現象たる「戦果」を大きく報じた伝統なのだろうか。
 そして戦後もGHQの検閲から自主検閲の伝統が根付き、日本のマスメディアの自由度は先進国で最低、韓国以下の未開マスメディアに成り果てている。米国攻撃用のまだ開発の完了段階ですらない北朝鮮のICBM試射を連日大きく報じ、角界の文化的軋轢を源泉とする騒動をアーデモナイ、コーデモナイとバカバカしい内容を連日誇大に報道する。そして日本の国内政治が国会本会議より官邸密室の方が優先されるかの如き安倍身内政治を殆ど批判しない。

 同様に、選挙前には全く議論されてなかった増税案が選挙後の一月と経たないうちに相次いでパラパラと出てきた。安倍自公政権に投票した有権者・国民たちも増税されることを容認して一票を投じたのではない。

 こうした有権者騙しの政治が進行していることを声を大にして批判しない日本のマスメディアは一体何だろうか。私が日本のマスメディアを官僚たちの機関紙だと批判する所以だ。

 それにしても危惧してきた原発へのミサイル攻撃が中東では現実のものになっている。極東でも起きないという保証はない。北朝鮮の対日脅威が現実のものだと認識しているのなら、なぜ安倍自公政権は全国各地の原発を直ちに停止して、放射性物質を抜き取って安全な地の地下深くへ移送しないのだろうか。それとも原発施設から放射性物質を抜き取るのは出来ない相談だとでもいうのだろうか。

 現実に日本国民に迫る脅威は、実は日本各地にある原発だ。それを攻撃するのに北朝鮮はICBMを開発する必要はない。こうした簡明な事実をなぜJCBM開発試射報道よりも優先して日本国民に報せないのだろうか。日本のマスメディアは腐り切っている。