大飯原発1・2号機の廃炉 22日にも正式決定へ
NHK NEWS WEB 2017年12月20日
運転開始から再来年で40年となる福井県にある大飯原子力発電所の1号機と2号機について、関西電力は22日にも廃炉を正式に決定する見通しであることが、関係者への取材でわかりました。廃炉が決まれば、出力が100万キロワット以上の原発は全国で初めてとなります。
東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、原発の運転期間は原則40年と定められましたが、国の特別な審査に合格すれば最大で20年間の延長が認められます。
これについて、関西電力は、再来年に運転開始から40年を迎える福井県にある大飯原発1、2号機について、運転延長を申請するかどうか検討を進めてきました。
その結果、関西電力は、22日にも臨時の取締役会を開き、廃炉を正式に決定する見通しであることが、関係者への取材でわかりました。
大飯原発1、2号機はいずれも出力が117万キロワットあり、これまで廃炉を決めた原発と比べて大型ですが、格納容器のサイズが同じタイプの原発より小さく、緊急時に原子炉を冷やす方法が特殊です。
このため、関西電力は、運転延長のために国の規制基準に合わせて改修すると、多額の費用と時間がかかると判断したものと見られます。
大飯原発1、2号機の廃炉が決まれば、原発事故のあと廃炉になる原発は福島第一原発を除いて8基となり、出力が100万キロワット以上の原発の廃炉は全国で初めてとなります。